2012年5月23日水曜日

1/35 フィギュア用にメガネを作成してみる

ストライカーICVのインテリア作成記事は、ちょっと休んで、ブログ仲間というか、ブログで知り合った、プラモデル仲間のリクエストにお応えして、
1/35のフィギュアに眼鏡をかけさせる!」という、テクニックと言うにはちょっとショボイ、まあtipのようなものを紹介しようと思う。

リクエストを頂いたのは、当ブログにコメントを頂いた事で知り合った恵六路久住氏
彼のブログは、こちらの「まったりホビールーム」である。

彼は現在「タミヤ PBR31Mk.Ⅱピバー」を映画「地獄の黙示録」の雰囲気で作成中。乗船させるフィギュアに劇中のキャラクター同様のサングラスをかけたい。

記事にレスポンスを付けたのがきっかけだが、作成法を紹介したいと思う。


と、その前に、断っておきたいおきたい事がある。
この作成法は、私のオリジナルではない。以前タミヤセメントのブラシの先をカットした事例と同じ、「タミヤ・ジュニアニュース」が、元ネタである。

その記事のレスポンスの中で、「50年代~60年代のタミヤの小冊子」、「ミニ四駆世代ではないのでタミヤジュニアニュースではない。」と書いたのだが、気になって色々調査、詳しいと思われる型に色々質問して、その冊子が「タミヤジュニアニュース」であることを知った。

貴重な情報を寄せて頂いたのは、「ドムおじさんの小屋」の管理人DOM様である。
私の質問に丁寧に答えて頂き、さらには一部冊子のコピーまで貼付頂いた。本当に感謝しております。貼付頂いた画像を見て「まさにこれです。」と納得がいきました。

タミヤジュニアニュースは50年代~60年代、はタミヤニュースのダイジェスト版のような感じで、主に新製品情報と、ちいさな改造記事が載った一色刷の小冊子で、後に、この企画を若年向けのミニ四駆系の情報誌へと変わっていった経緯があったようで、インターネットで検索すると「タミヤジュニアニュース = ミニ四駆」という図式が出てくるために、私が勘違いしていたようだ。

ともあれ、元ネタはそちらタミヤジュニアニュースにあったものであることを明言しておきたい。
(元記事は手元にありませんが、今回作成に伴い、独自にオリジナルの解説を加えています。)


さて、前置きが長くなってしまった。

眼鏡形状をワイヤーで作り上げるだけなので、さほど難しくもなく、道具もあまり必要ないので、誰にでも出来る作成法です。
ただし、ものが1/35であり、眼鏡のサイズなので細かいことは間違い有りません。

まず最初は、眼鏡のフレームに相当する針金です。
当初、0.3mmの真鍮線を使用して作成してみましたが、0.3mmの真鍮線は眼鏡のフレームとして太すぎる上、あまりにもアーチがきつくなるため、思い通りに曲げることが出来ませんでした。

今回は、普通の通電用のコードの中から、鉄線を一本だけ取りだして使用します。
電線もいろいろあるでしょう。今回は、たまたま手元にあったハードディスクの電源変換ケーブルを使いました。
ちょっと電線の質が良すぎたかも知れません。取り出された線が結構太かったからです。よりチープな電線を使えば、もっと細い針金が取り出せたかも知れません。

基本的には曲がった形が維持される線なら材質は何でもかまわないし、太さは1/35の眼鏡フレームになるレベルなのでいくら細くてもかまわないと思います。

細いと強度は低下しますが、顔に密着するので、強度もさほど必要ではありません。思いっきり細い線を探してください。


上の写真の通り、コードをバラしますが、使うのは一本だけです。

次は眼鏡形状を作るためのベースになる棒が二本必要です。フレームのレンズがはまる部分の「型」になります。
今回はタミヤのプラ棒、1mm四角形を使いました。
これもプラ棒である必要はありません。今回は「四角っぽいレンズにしよう」と四角い棒を使いましたが、棒の種類により色々な形状が出来上がると思います。

基本的には同じ形の棒が2本有ればいいので、ピンセットの先端でも、手元にあるけがき針2本でもかまいません。線が巻き付けられる棒2本です。
ただし、出来上がったものが1/35のフィギュアの顔につきます。棒の太さには気を遣った方良いでしょう。
今回は直径1mmを使っていますが、おおよそ1mmないし1mm+アルファくらいが適切だと思います。


これに上の線を巻き付けます。今回は上左の写真のような巻き付け方をしました。眼鏡を一筆書きで表現するのに最も単純な方法ですが、「ツルの部分」を後付けする覚悟なら他の巻き方もあるでしょうし、引っ張る方向によって、古いレイバンのような涙形になったりするでしょう。

右の写真では、線の片端を万力で固定してペンチで引っ張ってテンションを掛けています。
狙いは、線がまっすぐになること。角棒の角に食いついてより四角形に近くなることです。

で、出来上がりました。


このままだと、後の作業で眼鏡の形が歪む可能性が大きいです。ループになって交差している部分を瞬間で固定しました。
今の瞬間は性能が良く固着力が強いので、その気になればある程度レンズ形状の修正も可能でしょう。
ただし、レンズは左右のバランスが乱れるとみっともなくなるので注意が必要です。レンズの形は棒に巻いてある時点で、テンション調整や、ペンチでの押しつけで、出来上がりを想像しながら済ました方が良いでしょう。

借り乗せ、だいたいこんな雰囲気です。
レンズの形が出来上がったら、出来たも同然です。
完成した眼鏡をタミヤセメントにジャボッ。


タミヤセメントの表面張力で、簡単にレンズが出来上がります。 
タミヤセメントの量でレンズの厚みが決まるので、直後にティッシュで余分な量を吸い取るとレンズの厚みが調整できます。分厚いメガネも、薄いメガネも作成可能です。
ちなみにこの手法は、タミヤジュニアニュースのオリジナルですが、インターネットでちょっと検索すると、マニキュアのトップコートを使う方法を紹介しているサイトもありました。
私は使ったことが無いので何とも言えませんが、透明度などにおいて利点があるのかも知れません。

1/35メガネ レンズの乾燥待ち

完成したメガネを接着してみた。
こうしてみると、クオリティーはあまり高くないな~。
私の技術が低いだけかも知れないが、、、、
こういう細かい作業は、模型作りにおいては重要なので、おすすめだ。
楽しんでやってみて欲しい。

針金の巻き方や、巻く対象はじぶんのアイディアと経験の領域だと思うので、何度もやってみたら、思い通りのものが出来るかもしれないので、どんどん挑戦してほしい。
今回私がやったのはあくまでも「提示」であって、後は皆さんの「経験次第」。経験の上で手に入れられるものの方が圧倒的に多いからね。

その上で、手法や、道具において新しいものを発見したら、是非教えて欲しい。
この場所でも紹介したいと思う。

今回の記事を読んで、「うぇー、面倒くせー」と思った方にはもっと手軽に既存のエッチングパーツを使うという手もある。

ちなみに、私の知っている範囲では、下記、「パッションモデルズ」のウィリスMB(タミヤ)用のエッチングセットにオマケでメガネがつく。
パッションモデルズのウィリス用エッチングは、組み合わせにいくつかのバリエーションがあるようで、メガネの入らないセットもあるので注意。


こういうおまけでメガネが付くキットは他にも意外と多いのかも知れない。そういうのを見つけ出して使うのも有効だろう。
実は、このキット私も持っているので、写真を撮ってみた。


こんな感じで。レンズ形状が2タイプ、二本ずつ入っている。

では、今回はこの辺で。

そうだ、恵六路久住さんいかがでしたか?
完成品のクオリティがやや低いので、実用に耐えるかどうか?自分のフィギュアに採用するかしないかは、自由に判断してください!
何かの一助になれば嬉しいです。

次回は、恵六路久住さんが、度々「苦手」と発言している「伸ばしランナー」について言及したいと思います。


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2012年5月22日火曜日

ストライカーICV ベルト用フック作成

今回も、それなりに作業は進んだのだが、前回保留していたアイディアを出してみたのでその辺の話。

ストライカーICVを含むストライカーシリーズの特徴の一つにベルトを通すための穴になるフックが外装、内装共に大量に付けられている点がある。
下は実車写真だが、興味のある人は確認して欲しい。ちなみに、こちらの写真右の内装はMEVのもののようだ。


このフックを何とか表現できないものか?というのが今回のテーマ。
ちなみに、多くのキットのこの部分は「プラスティックの波形」で表現されており、穴の空いていない場合が多い。
で、トランペッターの場合、別売りのアップグレードセット(専用エッチングパーツ)のエッチングで、この波形が供給されている。
紹介してある通りこのエッチングも入手済みだが、これに付属するものは外装で使う予定なので、内装のディテールアップ用に、なんとかこの、波形のフックを表現できないものかと、いろいろ試してみた。

初めは、ピンセットやペンチを使って、真鍮線を一つずつ曲げてみたのだが、なかなかうまくいかない。ピンセットの先端が大きすぎるためか、理想のサイズにならないのが問題だ。
また、この方法で一つずつ作成していくと、どうしても歪んでしまい、綺麗な波形にならない。どうしても曲がってしまうのだ。

そこで、知恵を絞った。

1.2mmのプラ板に1mmの四角形のプラ棒を1mm間隔で接着する。
それほど難しくない。間隔も1mmのプラ棒を挟んで作れば良いだけ。
固定に瞬間を使えばあっという間に出来る。
出来上がったものを精密ソーで真っ二つに切れば、綺麗にかみ合わせられる2枚の板が出来る。

この間に0.3真鍮線を挟めば量産できる。
と思ってやってみたのだが、、、、

こちらが完成した波形フック作成機
比較的上手くできるのだが、初めてやったときはどうしても両端部分が強いカーブになり、中央付近にカーブが出来ないという感じ。

そこで、初めから両方を同じ位置でかみ合わせず、端から一個ずつ作るような感じで順番に噛み合わせを増やしていくのがいい。

二つは全く同じ形で、かつ、隙間が出来ないように、びっちりかみ合う作りになっている。そのため、真鍮線が入り込む隙間は無い。
二枚の凸凹が噛み合わさる感じではなく、押しつけ合う程度の感じなる。


制作段階では、どういう風にしたらいいのか悩んだのだが、これで正解だったと思う。
真鍮線が入る隙間を作れば、もっとはっきりした凸凹になり波形にはならないだろう。
左は強く押しつけすぎた例。右の方が、スケール的には適切

当初は四角形で押しつけられた「角」の感じを出したいと思い四角形のプラ棒を利用したが、スケール的には、波形で問題無いので、丸棒を利用してもいいかも知れない。


サイズ的にもおおよそスケールとあっている。
 自作のパーツのディテールアップに貼ってみた(写真下)が、縦に付けられたフックは実車も波形が、5つ。同じ個数で、ほぼ同じ長さとなった。


波形フックの量産に成功したぞ。

キットの外装部分でエッチングの取り付けに失敗してもこれで大丈夫。
また、写真でも見られるが、内装のインテリアキットにも、単純な波形の出っ張りで表現されている部分があるので、置き換えてみるのも、ディテールアップとして楽しそうだ。
(すでに取り付けちゃっているので、削り取ることを考えると実際にやるかは未定)


そんなこんなで、インテリアの再現過程の進行はいまいち。
次回はインテリアの取り付けの進んだところが紹介できると思う。
おたのしみに!


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2012年5月17日木曜日

ストライカーICV インテリアキット 欠品していたパーツ

さて、今回は「ブラックドッグ」製「ストライカーICV_インテリアキット(レジン)」の未封入部品の話。

今回のレジンキットはチェコのブラックドッグ製なのだが、こういうレジンキットを地道に作っている会社というのは大きな工場ではなくたぶん、小さな町工場、ないしは、個人の事務所の片隅で地味に作られているものと勝手に想像する。

わかりやすく言えば、ガレージキットの類である。
海外のガレージキットはたぶん日本のそれほどしっかりしておらず、けっこういい加減な部分も多いのであろう。(メーカーにもよると思います。たぶん)

そんなわけで私が使用したキットにも、「封入されていないパーツ」というものがいくつかあり、それらを自作した。
こういういい加減さを見ると、前回「壊れやすいパーツはいくつか重複して入っている。」「配慮がある。」と書いたが、それも、どこまでホントなのか不思議な感じだ。

まあ、いいや。そんな分けなので、海外のこういうキットを買って使いたい場合は、それなりの覚悟をした方が良いのかも知れない。
入っていなかったパーツがあったとして、それを取り寄せることも可能なのかも知れないが、手に入れるまでには嫌と言うほど時間がかかるだろう。

私は始めっから「そういうこともあるかな?」という感じで特に腹も立たなかったが、完全に入っていることを前提につきあってしまうと、ショックを受けることになるだろう。
それなりの覚悟で買おう。

さて、私のキットには(これまでのところ)、二つのパーツが封入されていないことを確認した。


一つは、コマンダーシートが取り付けられる「柱」になるパーツ。ストライカーICVのインテリアにおいてはエンジンルームと仕切る壁の他、唯一、フロアからルーフを結ぶパーツとなり重要な部品だ。


柱と言っても、単純な形ではなく途中で斜めに傾斜している。また、垂直部分はH鋼のような形状。
最上部はルーフとの接続のためか4本の細いシャフトが突き出している。

H鋼に当たる部分は0.5mmのプラ板を貼り合わせ作成。傾斜部は5mmのプラ棒を4本貼り合わせ厚み調整のため一部に0.5のプラ板を使った。貼り合わせた後、パテで溝を修正。

更にルーフの高さに合わせて、上下を削り、天板は0.5mmプラ板。のばしランナーでシャフトを取り付けた。
小さいモールドは1mm程度の穴。ピンバイスでそれらしい穴を。


後はキット付属のパーツ。エッチングなどを取り付けるとそれらしい形になった。



もう一つのパーツは致命的な事に「コマンダー用の操作パネルの一部」。
ストライカーICVには、コマンダー用に2つ、パッセンジャー(?)用に1つの液晶パネルが用意されている。
コマンダーから見て、正面左にあるパネルが欠品パーツだ。

突き出した鉄板状のものにディスプレーが取り付けられており、この左に、酸素供給用と思われるホースやらコード類が付けられたものがごちゃごちゃ付いている。


ディスプレー部はパッセンジャー(?)用のディスプレー(写真上)を、以前紹介した「おゆまるによる型どり方」で型どりして、エポキシパテを詰めてコピー。
(「おゆまる」による造形のコピー、作成で、以前は、ポリエステルパテでのコピーを紹介しているが、その後の経験で、エポキシパテを利用した方が、より気泡などの問題が発生しないと判断。エポキシパテの方がより美しく造形を取り出せる気がする。)

これをヤスリ等で手を加え、プラ板の上に接着。ディスプレーの固定及びホース類の固定部分をエッチングパーツの破片等を利用して作った。
ホース類のアタッチメント的なものを、伸ばしランナーに手を入れて作成して固定しておおよそ出来上がった。

今後、周辺のコードホース類が再現できればよりリアルになるだろう。


最後に、こちらはあったけど、使わなかったパーツ。


あまりにもヘロヘロな上、フック類壊れていて、使用を断念。運転席の仕切り板のような部品。
小窓の中央に見えるのはサスペンションを支える(?あるいはこの壁を支える)ためのステー。

サイズを測り、プラ板を切り出して似た形状を作ったが、後で天井に当たることが判明して削り下げたため、想像より小窓が大きく感じる。
パーツから切り取ったボルトを接着した。



ストライカーには、キットの小窓にあるような、ナイロンベルトを貼るための波形フックが、外装、内装、共に、非常に多く取り付けられている。
この小窓にもキットで、窓の上下に取り付けられているが、実車をみるともっと多い。

この辺を再現しようと思って、真鍮線を曲げてみたりしたが、サイズが大きくなってしまい、現在はまだ再現できず。
何らかの知恵を絞らないいけなそうだ。

ちなみに実車写真は下。左端の部分だ。



ちなみに現代AFVやジオラマを作る人にはいまさら説明する必要がないのかも知れないが、こちらのサイト「Prime Portal」は、現代車両、現代武器、戦場の写真がカテゴリ分けで非常に豊富。

現代車両の作成の資料としては欠かせない。
今回のストライカーICVのインテリアも、このサイトがなかったら作る事が出来なかったであろう。

ストライカー関係の写真はこちらのページに豊富にあるので、作成中の方は是非訪問して参考にして欲しい。



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2012年5月15日火曜日

ストライカーICV機関銃コントローラ

作業中のストライカーICV。
それなりに頑張っているつもりなのだが、なかなか大きな進捗が見せられないでいる。

理由は、レジンパーツの湯口からの切り出し、整形作業に想像以上に手間がかかる点。
もう一つは、パーツを取り付けの前の「位置あわせ」が面倒な点。

AFVクラブ用のキットをトランペッターに取り付けているので、やはり、各部品の位置は良くても、それぞれが干渉する場合が多い。

定位置に問題無く着けてみたものの、屋根側にパーツを着けるとぶつかって、ルーフ部分を接着できなくなってしまう。

そのため、毎回、位置あわせ、削って整形という作業が発生してしまうのだ。


今回紹介はそんな中で作業した数少ないディテールアップ、「ブラックドッグ」の操縦桿は形がちょっと中途半端なため、実車写真を元に、プラ辺、パテで整形した。
左が整形後。
「操縦桿」としているが、これはコマンダーシートに取り付けられるもので、ストライカー自体を操縦するものではない。
ストライカーICVには遠隔操縦形のM2機関銃がついているので、これをコマンダーが内部で照準するためのコントローラのようだ。
ジェット戦闘機の操縦桿を彷彿とさせる形状だ。
ブラックドッグ製には親指用のボタンを配置する出っ張りが無いのでパテを盛った後整形して追加。


トリガーも無い上にノッペリと平板な形なので操縦桿らしくトリガー上を盛り上げた。
今回のこのレジンキット、「壊れやすい部品は複数入っている」という構成なのか、いくつかの部品が、重複して入っているので、今回のように並べて写真を撮ることが出来た。
ちなみに、この操縦桿は3つ入っていた。

大変親切な配慮とも言えるが、致命的な事に「入っていないパーツ」というのも有るのが非常に残念。

まだ完成していないので、あくまでも「これまで」だが、すでに2つのパーツが入っていないことを確認している。

入っていないものはしょうがない。当然スクラッチで作成することになる。
次回はその辺の過程を書いてみたいと思う。


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2012年5月11日金曜日

ストライカー運転席作成

今回、大規模にレジンキットを採用しているが、実はレジンキットとの付き合いはそんなに長いわけではない。
出戻り以前は作ったことがないし、出戻り後も、レジェンドの現代米兵や、アルパインのフィギュア程度だ。
レジンキャストによる形成は、シリコンで型どりし、レジンを流し込んで形成するというシンプルなものなので、大規模な施設がなくても量産できる反面、型の強度などの面から大量生産には向かず、小ロットでの造形複製に向いている。

今回「ブラックドッグ」のストライカーICVインテリアキットに向き合って感じたことをいくつか揚げておきたい。

まず、レジンキャストのタイプによりメーカーにより印象は結構違うと言う点。
「レジェンド」のレジンはかなり堅くしっかりしていたが、同時にやや加工しにくい印象だった。また溶剤臭が強く、切り出すと更に強くなる。
また、堅い分柔軟性が無く、むりやりニッパーを入れると造形の一部がかけ落ちる場合もあった。

以来、レジンパーツの切り離しには、精密ソーを利用している。
エッチングソーのような薄さが自慢の精密ソーもあるが、力が入れにくそうなので、ホームセンターなどで買える柄の付いた精密ソーがお勧めだ。

ブラックドッグ」のレジンは堅さも扱った感じも、インジェクションキットのプラスティックにかなり近い。程よい柔らかさもあり、レジェンドに比べると加工しやすい印象だ。
ただし、反面の欠点も多い。
インジェクションならこれがランナーに固定されるので問題無いが、レジンの場合。「湯口が付いた造形」がバラバラと袋入りになるため、「程よい堅さ」は「壊れやすい」のだ。

実際私の開けたパッケージには壊れたパーツがかなり多い。
また、凝固時の収縮によるものなのか、歪んだパーツも多い。

インジェクションなら「小さなゲート部の処理」で話が済んでしまうが、レジンの場合、

巨大な湯口の切り離し」→「切り離し部の整形」→「歪んだ形状の修正

と、パーツを切り離し使えるようになるまでに、かなり手間がかかる。
また、レジンはインジェクションに比べディテールが詳細なものが多く、扱っている間に壊れてしまうような脆いパーツも多いので、注意しながら作業を進めないといけない。

メーカーの志向により出来上がりに差の出やすいレジンキットだが、「ブラックドッグ製品」は決して出来の良い商品とは言い難いかもしれない。

  • 壊れたパーツが多い
  • 歪んだパーツが多い
  • 気泡も結構見られる

ただ、レジンならではのモールドの詳細さは存在感が高い。
壊れやすいパーツは初めから複数点入っているなどの配慮もあり、前述のとおり加工しやすいので、修正はしやすい。

なにより、ストライカーICVのインテリアを再現しようと思ったら、現状選択肢はほとんど無いので、お勧めであるとも言える。

さて、今回作成はドライバーのコンパーメント。


運転席周辺は割と細かい作業は無かった。


  • シート(2パーツ)(このシートはハッチの開閉に合わせて昇降できるようだ)
  • ダッシュボード周り(レジン2パーツ(ダッシュボード、ハンドル)、エッチング2パーツ)
  • 内部につきだしたサスペンション(2パーツ*2)
  • 運転席左の計器類(1パーツ)
  • 収納箱?(エッチング1パーツ)

という構成。

運転席周辺は、かなり細かいが、一体形成のため問題は無し。(どうやらストライカーICVはオートマチック車のようだ!)
エッチングパーツも思ったより素直に組み上がった

一番苦労したのはサスペンション。ショックが収納されていると思われる2本の円筒。
高さが合わずそのまま取り付けるとボディーに当たる。削り落として高さを調節した。
インテリアキットを違うメーカーのストライカーに取り付けているので、この辺は注意が必要で、パーツを着ける度に、ボディーとシャーシの合わせを調整しながら作業を進めないといけない。

インジェクションキットのように、取り付け位置に穴が空いているようなこともないので、取り付け位置も実車写真でいちいち確認しながら慎重な作業になる。
そのため、湯口から切り離され、整形されながら接着待ちのパーツが沢山出る状態。無くさないように注意しないと。

接着待ちの小パーツ群

整形中のパーツ 






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2012年5月5日土曜日

M1126 Stryker ICV 、いきなり難関

前回の続き。
トランペッターのストライカーICVトランペッターのアップグレードセットブラックドッグ(blackdog)のインテリアーキット(レジン)を取り付けている。

結構難儀なのは、一つの作業をするのにも、他のキットの説明書をチェックしてかち合う部分がないかどうか、確認する必要がある点。

トランペッターのストライカーは比較的シンプルなキットで、パーツの点数もさほど多くないがチェックしながら進めないと、作業が前後し、大きな失敗になるかも。
「インテリアーキット」という大きな変更点があるため、基本的にトランペッター説明書の作成順序は無視して、インテリアの取り付けを重視する。

ブラックドッグのインテリアキットはAFV Club用。これを素直に付けられるかどうかが、今回最大の難関となる。


どうやら、ブラックドッグのインテリアキットはAFV Club製ストライカーのシャーシにレジンを流し込んで型どりした板の上にフロアーのモールドを刻んで作られているようだ。そのためフロアーの裏面はAFV Club製ストライカーの形をしている。
他のインテリアはこれに乗っかったり、上から吊される形で接着するだけなので、フロアーやエンジンルームとの壁を付ければ、ほぼ難関はクリアーとなる。


 全く同じ車両とはいえ、違う商品のため、当然微妙に違う、色々調べたところ、トランペッターのストライカーの方が「全長がやや短く、全幅はやや太い」という作りで、ややずんぐりしている。

さて、上の写真のように、シャーシ下部のモールドは合わない上に、ブラックドッグのフロアーが曲がっているもんだから苦労しながら整形しトランペッターのシャーシに合わせていった。


ブラックドッグのフロアー裏をひたすら削る。
カッターにヤスリを総動員だが、役に立ったのはルーター。ルーターに取り付けられるのは普通ダイヤモンドヤスリのビットが多いが、今回取り付けたのは刃になっているタイプ。
かなりゴリゴリ削れる。もっとパワーのあるルーターならよりはかどるだろう。

数時間を費やすと、ドライバーのコンパーメント。メインフロアとも取り付けられるレベルに。


しかし、問題はあり、リアハッチの開口とフロアの高さが全く合わない。フロアが高すぎるのだ。


原因はどうやらこれ。
トランペッターの開口部縦寸法が短い。


ここで、方向転換。フロアー裏の凸凹をトランペッターのシャーシに合わせるのではなく、凸凹を全部削ることにした。
ブロックの表面モールドだけをはぎ取るイメージだ。
また数時間を費やす。
大変苦労してフロアをある程度下げる事が出来たが、「合わせ、削り」を繰り返しているうちに、致命的な事に気がついた。


そもそも、足回り取り付け用の出っ張りが大きいのでフロアをいくら削ったところで、後部開口の下に合わせることは不可能だと言うことだ。
ならば、下げられるところまで、下げて後は、AFV Clubのように開口部のボトムラインを持ち上げる事に方針転換。


リアゲートの開口部の修正。ハッチの取り付け部分も切り落として位置を直す。

他にも修正しないといけない箇所は満載。エンジンルームとの壁。ドライバーズ側に一枚。コマンダー側に1枚有る。
この壁は、当然天井までつながっているので、シャーシだけでなくボディーとも合わせながら、削り、合わせ、作業を繰り返しながらなんとか成功。

トランペッターICVは幅があるので一番サイド部にプラ棒を取り付けて隙間埋め。ピッタリだった。


ここ数日間とにかく削りまくった。
ヤスリに何度ブラシをかけたことか。大変な道のりではあったが、たぶん今回一番苦労する部分だろうと思っていたので、ここまでたどり着けて良かった。
まだ加工の済んでない部分も多くあるが、今後はペースが上がるだろう。

次はインテリア側にいくのか?説明書に戻って足回りにいくのか?
まだ、考え中である。


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