2012年5月11日金曜日

ストライカー運転席作成

今回、大規模にレジンキットを採用しているが、実はレジンキットとの付き合いはそんなに長いわけではない。
出戻り以前は作ったことがないし、出戻り後も、レジェンドの現代米兵や、アルパインのフィギュア程度だ。
レジンキャストによる形成は、シリコンで型どりし、レジンを流し込んで形成するというシンプルなものなので、大規模な施設がなくても量産できる反面、型の強度などの面から大量生産には向かず、小ロットでの造形複製に向いている。

今回「ブラックドッグ」のストライカーICVインテリアキットに向き合って感じたことをいくつか揚げておきたい。

まず、レジンキャストのタイプによりメーカーにより印象は結構違うと言う点。
「レジェンド」のレジンはかなり堅くしっかりしていたが、同時にやや加工しにくい印象だった。また溶剤臭が強く、切り出すと更に強くなる。
また、堅い分柔軟性が無く、むりやりニッパーを入れると造形の一部がかけ落ちる場合もあった。

以来、レジンパーツの切り離しには、精密ソーを利用している。
エッチングソーのような薄さが自慢の精密ソーもあるが、力が入れにくそうなので、ホームセンターなどで買える柄の付いた精密ソーがお勧めだ。

ブラックドッグ」のレジンは堅さも扱った感じも、インジェクションキットのプラスティックにかなり近い。程よい柔らかさもあり、レジェンドに比べると加工しやすい印象だ。
ただし、反面の欠点も多い。
インジェクションならこれがランナーに固定されるので問題無いが、レジンの場合。「湯口が付いた造形」がバラバラと袋入りになるため、「程よい堅さ」は「壊れやすい」のだ。

実際私の開けたパッケージには壊れたパーツがかなり多い。
また、凝固時の収縮によるものなのか、歪んだパーツも多い。

インジェクションなら「小さなゲート部の処理」で話が済んでしまうが、レジンの場合、

巨大な湯口の切り離し」→「切り離し部の整形」→「歪んだ形状の修正

と、パーツを切り離し使えるようになるまでに、かなり手間がかかる。
また、レジンはインジェクションに比べディテールが詳細なものが多く、扱っている間に壊れてしまうような脆いパーツも多いので、注意しながら作業を進めないといけない。

メーカーの志向により出来上がりに差の出やすいレジンキットだが、「ブラックドッグ製品」は決して出来の良い商品とは言い難いかもしれない。

  • 壊れたパーツが多い
  • 歪んだパーツが多い
  • 気泡も結構見られる

ただ、レジンならではのモールドの詳細さは存在感が高い。
壊れやすいパーツは初めから複数点入っているなどの配慮もあり、前述のとおり加工しやすいので、修正はしやすい。

なにより、ストライカーICVのインテリアを再現しようと思ったら、現状選択肢はほとんど無いので、お勧めであるとも言える。

さて、今回作成はドライバーのコンパーメント。


運転席周辺は割と細かい作業は無かった。


  • シート(2パーツ)(このシートはハッチの開閉に合わせて昇降できるようだ)
  • ダッシュボード周り(レジン2パーツ(ダッシュボード、ハンドル)、エッチング2パーツ)
  • 内部につきだしたサスペンション(2パーツ*2)
  • 運転席左の計器類(1パーツ)
  • 収納箱?(エッチング1パーツ)

という構成。

運転席周辺は、かなり細かいが、一体形成のため問題は無し。(どうやらストライカーICVはオートマチック車のようだ!)
エッチングパーツも思ったより素直に組み上がった

一番苦労したのはサスペンション。ショックが収納されていると思われる2本の円筒。
高さが合わずそのまま取り付けるとボディーに当たる。削り落として高さを調節した。
インテリアキットを違うメーカーのストライカーに取り付けているので、この辺は注意が必要で、パーツを着ける度に、ボディーとシャーシの合わせを調整しながら作業を進めないといけない。

インジェクションキットのように、取り付け位置に穴が空いているようなこともないので、取り付け位置も実車写真でいちいち確認しながら慎重な作業になる。
そのため、湯口から切り離され、整形されながら接着待ちのパーツが沢山出る状態。無くさないように注意しないと。

接着待ちの小パーツ群

整形中のパーツ 






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