前回、 アナウンスして有る通り、 私の顔塗りプロセスを紹介しようと 思う。
さほど上手くも無いのに、 プロセス紹介なんて、 なんだか笑われそうで 恥ずかしいというか 、、、止めようとも思ったが、 アナウンス済みだしな。
まあ、下手なら下手なりに、「こいつ下手だな。」といった具合に反面教師として、役に立つ場合もあるだろう。良し悪しは別に、「ためになった!」と言ってもらえたら嬉しい。
もちろん、「こうやったらもっと上手くなるよ。」というアドバイスも歓迎なのでコメントして欲しい。
さて、
顔塗装に、現在主に利用している「筆」の紹介。「
タミヤ モデリングブラシPRO 面相筆No.000」と「
タミヤ モデリングブラシPRO 面相筆No.00」の二種類。
「あまり細くない」と思う人もいるかも知れないが、私にはこれくらいが向いている。これよりも細いクレオスの筆も使ってもみたが、「腰」がタミヤより大幅に劣り、塗料をかなり伸ばさないと筆が持って行かれるばかりで、塗料ののりが悪く、現在はほとんど使っていない。
良い筆があったら教えて欲しい。
さて、前置きが長過ぎて、前回みたいになるのも嫌なので早速入る。
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塗装前の顔 |
実は、塗装前に下処理無しでいきなり塗ってみたところ、塗料ののりが悪く、触ってみると取れやすかった。つるつるのプラ表面にいきなり水溶きのアクリルを塗るのは無理がある気がする。
インジェクションの表面は剥離剤が付いているので、丁寧な人は事前に中性洗剤で洗浄するようだ。
そこまでしなくとも、サーフェイサー処理するか、ラッカー塗料で下地色を作ってから始めた方が定着は良い気がする。
今回はサーフェイサー処理(クレオス1200番、筆塗り)処理。
モールドは形成線付近に位置するヘルメットのアゴヒモのと耳の形成を少し修正した程度。アゴヒモを自作するケースもあるが、今回は無し。
頭部には胴体に差し込む位置を合わせて針金を打ってある(ピンバイス、針金、瞬間)。 塗装後に位置調整に苦労して、塗装面を触ることが極力無いようにの配慮だ。塗装時はこの針金をクリップして作業する。
Step1
いきなりブラウンを塗ってみた。今回の塗装術は、「先に極端な色を塗り、上塗りで緩和/調整」していくという手法。濃淡は後で調整するので、細かいことを気にしないで溝に沿ってブラウンを入れていく。
個人的に顔塗りをしているとき陥る一番嫌なパターンは、「
塗料のせいでせっかくのモールドが行方不明になること」。モールドが見えなくなってしまうと、想像で作業を進める必要が出てきて苦労すし、せっかくのモールドの個性が失われる。
いきなりベタッと塗料を乗せちゃうとそうなりやすい気がするので、「
しっかり薄め」、「
筆には少量」が基本。筆がたっぷり絵の具を吸った状態だと、ボチャっと事故になりやすい。
今回はブラウンを使ったが、ブラックや、ジャーマングレーなどちょっと変わった色でもいけると思う。ジャーマングレーは面白い雰囲気が出るのでおすすめ。
Step2
ハイライトに白を塗る。
以前は白をドライブラシすることで、よりモールド確認を強めていたが、ドライブラシは、表面をガビガビにする原因と考えて中止。ブラウン同様、薄めて薄めて筆塗り。
Step3
赤み追加。文字通り「赤」。混色は一切していない。赤の位置をどこに入れるか?はなかなか難しい問題で、色々バリエーションがある。多くのモデラーがどこに赤みを入れているか?インターネットで顔の画像などをよく観察して、どこを赤くしたらどういう雰囲気になるか?を確認してみるといいだろう。
顔のサイドから首筋にかけて赤するのもいいし、化粧のように頬の頂点を赤くするのもあり。今回は、頬の下から首にかけて赤くしてみた。
Step4
「目塗り」。インターネット上で見られる色々なフィギュア塗装されたものを見ると、目塗りを省略しているケースがよく見られる。これは個人的な意見だが、「塗る前に、目はあきらめている。」ケースが多いのではないだろうか?まあ、1/35クラスだと目は塗らなくても雰囲気は出せるものだが、さほど難しは無いので、これまでやってこなかった人も一回挑戦してみてはどうだろうか。意外に簡単です。
私は筆に絵の具を乗せたら自分の爪に点を打ってみて量を確認。その勢いでフィギュアに載せる。一発で仕上げるのが理想だが、数回入れる場合もあり。
「白目」はミリテールでのディスカッションの結果、「白」を廃止。「白」に「グレー」を少し加えて濁らせてある。黒目は同系統のグレーに今回は「ロイヤルブルー」を混ぜ「碧眼」に。
今回は気持ちに余裕があったのでライトキャッチの白を中心に入れてみた。ダークカラーで「瞳孔」のほうが良かったかも。
おかまの花魁みたいで気持ち悪いが、焦らないように気持ちを落ち着けよう(^^;)
Step5
やっと「フレッシュ」。塗る面積が今までより広くなるので、どうしても筆に塗料を沢山付けてしまいがちだが、これは禁物。今回の作業で一番難しい作業だと思って心してかかった方が良い。
フレッシュは、下地が透けて見えないと今までの作業が水の泡になるので、それなりに薄い方が良い。また目の周辺。口角付近のシワなど意図的に塗らない箇所を作りながら進める。
筆に塗料を乗せすぎるのはくれぐれも禁物。薄めたフレッシュが目に流れ込むことだけは避けたい。筆の角度を調整しながらモールドの高いところ中心に載せていくと目の周りも難しくはないはず。
ここまでは目の一部など特殊な部分を除いて混色はしていない。
これは余談だが、私は右利きのためどうしても右目が上手く塗れない。どうやら筆が右から伸びるため、右目は鼻が邪魔になって上手く塗れないのが原因のようだ。
フィギュアを逆さまにすればいいのだが、どうも顔らしく見えなくなって雰囲気を捕まえられないんだよなー。
Step6
フレッシュを塗り重ねる。様々なフレッシュを塗り重ねる。「あまり薄めないもの」、「極めて薄くしたもの」「白を加えたもの」などを使いながら、極端すぎる下地色を調整していく。
もちろん極端な色もあって良いので、必ずフレッシュで覆う必要はない。下地のブラウンや、レッドをそのまま見せる箇所があっても良いと思う。
Step7
微調整。極めて薄く溶いた「白」「ブラウン」「フレッシュ」「ピンク」あるいはこれらの混色で微調整してみた。
モールドが見えなくなって不満な箇所に手を入れた。
極めて薄く溶いた塗料は、当然、色がほとんど付かず、筆に吸わせすぎる傾向があるので注意。台無しにしないように慎重に。
一応の完成である。
ちなみに、かなりしっかりした耳が見えるが、このヘッドに、こういうモールドはない。最初に載せたブラウンと階調フレッシュでそう見えるだけだ。
左眉を吊り上げたような感じに見えるのは最初の段階でそういうモールドを感じてしい、ブラウンでシャドーを入れたから、その雰囲気を最後まで引っ張ってしまった。無視していればこういう表情にはならなかっただろう。
眉は、個人的には西洋人の場合、そんなに強く入れる必要はないのでは?と言う気がする。今回は、カーキにグレーを混ぜて、ブロンド風に。眉を描くのは、大変難しいので「シャドー」や「赤み」同様、事前に処理しておき、フレッシュを塗り残すのが良策かもしれない。
アゴヒモはブラックで塗装後、「劣化」感を出すため。グレーやブラウンで、これまた上から処理。
顔のアゴヒモ付近は初めからシャドーのブラウンで処理済み。肌と革ベルトの境目が唐突にならないように注意している。
顔を今回のように複雑に塗って、アゴヒモを単色処理したりすると、「かなり浮く」ので注意。
ヘルメットを接着後塗装して出来上がり。
ヘルメットを塗ろうと思ったら、手元にフィールドグレイが無い!!さすが、出戻り後初のドイツ兵。
旧ドイツ軍ヘルメットカラーには、かなりの揺らぎがあるので、特定の色にこだわる必要はない。オリーブドラブの明度上げにミディアムグレイを使って作ってみた。
ヘルメットのちょっとしたシャドーや、ウェザリングは胴体固定後にしたいと思う。
結構良い雰囲気に出来たので嬉しいぞ!気分も良い!!
ご感想、ご質問はいつでも受けているので気軽にどうぞ。
次回は、旧ドイツ軍、武装親衛隊の迷彩衣料を塗る!!
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