2012年5月23日水曜日

1/35 フィギュア用にメガネを作成してみる

ストライカーICVのインテリア作成記事は、ちょっと休んで、ブログ仲間というか、ブログで知り合った、プラモデル仲間のリクエストにお応えして、
1/35のフィギュアに眼鏡をかけさせる!」という、テクニックと言うにはちょっとショボイ、まあtipのようなものを紹介しようと思う。

リクエストを頂いたのは、当ブログにコメントを頂いた事で知り合った恵六路久住氏
彼のブログは、こちらの「まったりホビールーム」である。

彼は現在「タミヤ PBR31Mk.Ⅱピバー」を映画「地獄の黙示録」の雰囲気で作成中。乗船させるフィギュアに劇中のキャラクター同様のサングラスをかけたい。

記事にレスポンスを付けたのがきっかけだが、作成法を紹介したいと思う。


と、その前に、断っておきたいおきたい事がある。
この作成法は、私のオリジナルではない。以前タミヤセメントのブラシの先をカットした事例と同じ、「タミヤ・ジュニアニュース」が、元ネタである。

その記事のレスポンスの中で、「50年代~60年代のタミヤの小冊子」、「ミニ四駆世代ではないのでタミヤジュニアニュースではない。」と書いたのだが、気になって色々調査、詳しいと思われる型に色々質問して、その冊子が「タミヤジュニアニュース」であることを知った。

貴重な情報を寄せて頂いたのは、「ドムおじさんの小屋」の管理人DOM様である。
私の質問に丁寧に答えて頂き、さらには一部冊子のコピーまで貼付頂いた。本当に感謝しております。貼付頂いた画像を見て「まさにこれです。」と納得がいきました。

タミヤジュニアニュースは50年代~60年代、はタミヤニュースのダイジェスト版のような感じで、主に新製品情報と、ちいさな改造記事が載った一色刷の小冊子で、後に、この企画を若年向けのミニ四駆系の情報誌へと変わっていった経緯があったようで、インターネットで検索すると「タミヤジュニアニュース = ミニ四駆」という図式が出てくるために、私が勘違いしていたようだ。

ともあれ、元ネタはそちらタミヤジュニアニュースにあったものであることを明言しておきたい。
(元記事は手元にありませんが、今回作成に伴い、独自にオリジナルの解説を加えています。)


さて、前置きが長くなってしまった。

眼鏡形状をワイヤーで作り上げるだけなので、さほど難しくもなく、道具もあまり必要ないので、誰にでも出来る作成法です。
ただし、ものが1/35であり、眼鏡のサイズなので細かいことは間違い有りません。

まず最初は、眼鏡のフレームに相当する針金です。
当初、0.3mmの真鍮線を使用して作成してみましたが、0.3mmの真鍮線は眼鏡のフレームとして太すぎる上、あまりにもアーチがきつくなるため、思い通りに曲げることが出来ませんでした。

今回は、普通の通電用のコードの中から、鉄線を一本だけ取りだして使用します。
電線もいろいろあるでしょう。今回は、たまたま手元にあったハードディスクの電源変換ケーブルを使いました。
ちょっと電線の質が良すぎたかも知れません。取り出された線が結構太かったからです。よりチープな電線を使えば、もっと細い針金が取り出せたかも知れません。

基本的には曲がった形が維持される線なら材質は何でもかまわないし、太さは1/35の眼鏡フレームになるレベルなのでいくら細くてもかまわないと思います。

細いと強度は低下しますが、顔に密着するので、強度もさほど必要ではありません。思いっきり細い線を探してください。


上の写真の通り、コードをバラしますが、使うのは一本だけです。

次は眼鏡形状を作るためのベースになる棒が二本必要です。フレームのレンズがはまる部分の「型」になります。
今回はタミヤのプラ棒、1mm四角形を使いました。
これもプラ棒である必要はありません。今回は「四角っぽいレンズにしよう」と四角い棒を使いましたが、棒の種類により色々な形状が出来上がると思います。

基本的には同じ形の棒が2本有ればいいので、ピンセットの先端でも、手元にあるけがき針2本でもかまいません。線が巻き付けられる棒2本です。
ただし、出来上がったものが1/35のフィギュアの顔につきます。棒の太さには気を遣った方良いでしょう。
今回は直径1mmを使っていますが、おおよそ1mmないし1mm+アルファくらいが適切だと思います。


これに上の線を巻き付けます。今回は上左の写真のような巻き付け方をしました。眼鏡を一筆書きで表現するのに最も単純な方法ですが、「ツルの部分」を後付けする覚悟なら他の巻き方もあるでしょうし、引っ張る方向によって、古いレイバンのような涙形になったりするでしょう。

右の写真では、線の片端を万力で固定してペンチで引っ張ってテンションを掛けています。
狙いは、線がまっすぐになること。角棒の角に食いついてより四角形に近くなることです。

で、出来上がりました。


このままだと、後の作業で眼鏡の形が歪む可能性が大きいです。ループになって交差している部分を瞬間で固定しました。
今の瞬間は性能が良く固着力が強いので、その気になればある程度レンズ形状の修正も可能でしょう。
ただし、レンズは左右のバランスが乱れるとみっともなくなるので注意が必要です。レンズの形は棒に巻いてある時点で、テンション調整や、ペンチでの押しつけで、出来上がりを想像しながら済ました方が良いでしょう。

借り乗せ、だいたいこんな雰囲気です。
レンズの形が出来上がったら、出来たも同然です。
完成した眼鏡をタミヤセメントにジャボッ。


タミヤセメントの表面張力で、簡単にレンズが出来上がります。 
タミヤセメントの量でレンズの厚みが決まるので、直後にティッシュで余分な量を吸い取るとレンズの厚みが調整できます。分厚いメガネも、薄いメガネも作成可能です。
ちなみにこの手法は、タミヤジュニアニュースのオリジナルですが、インターネットでちょっと検索すると、マニキュアのトップコートを使う方法を紹介しているサイトもありました。
私は使ったことが無いので何とも言えませんが、透明度などにおいて利点があるのかも知れません。

1/35メガネ レンズの乾燥待ち

完成したメガネを接着してみた。
こうしてみると、クオリティーはあまり高くないな~。
私の技術が低いだけかも知れないが、、、、
こういう細かい作業は、模型作りにおいては重要なので、おすすめだ。
楽しんでやってみて欲しい。

針金の巻き方や、巻く対象はじぶんのアイディアと経験の領域だと思うので、何度もやってみたら、思い通りのものが出来るかもしれないので、どんどん挑戦してほしい。
今回私がやったのはあくまでも「提示」であって、後は皆さんの「経験次第」。経験の上で手に入れられるものの方が圧倒的に多いからね。

その上で、手法や、道具において新しいものを発見したら、是非教えて欲しい。
この場所でも紹介したいと思う。

今回の記事を読んで、「うぇー、面倒くせー」と思った方にはもっと手軽に既存のエッチングパーツを使うという手もある。

ちなみに、私の知っている範囲では、下記、「パッションモデルズ」のウィリスMB(タミヤ)用のエッチングセットにオマケでメガネがつく。
パッションモデルズのウィリス用エッチングは、組み合わせにいくつかのバリエーションがあるようで、メガネの入らないセットもあるので注意。


こういうおまけでメガネが付くキットは他にも意外と多いのかも知れない。そういうのを見つけ出して使うのも有効だろう。
実は、このキット私も持っているので、写真を撮ってみた。


こんな感じで。レンズ形状が2タイプ、二本ずつ入っている。

では、今回はこの辺で。

そうだ、恵六路久住さんいかがでしたか?
完成品のクオリティがやや低いので、実用に耐えるかどうか?自分のフィギュアに採用するかしないかは、自由に判断してください!
何かの一助になれば嬉しいです。

次回は、恵六路久住さんが、度々「苦手」と発言している「伸ばしランナー」について言及したいと思います。


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2 件のコメント:

  1. 恵六路久住2012年5月31日 19:15

    分かりやすいご説明で、感謝感謝です!
    使わないコードはたくさんあるので、この記事通りに製作ができそうです。とっても細かい作業ですから、また今度の休日のたっぷり時間がある日にじっくりと挑戦していきたいと思います。
    最悪、エッチングパーツの購入も検討・・・(笑)
    麦イチゴさんにも伸ばしランナーのコツは教えていただけました。FPSOPさんにも教えていただけるとは・・・ 非常に嬉しいです(^ω^)
    ありがとうございます!

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    1. いやいや、私も久しぶりにポッとやってみただけなので、クオリティが低いのが自分でも感じられて、、、
      フィギュアの塗装や、サングラス化によってずいぶんイメージは変わるのではないかと思います。
      また、こういう細かい作業は、基本「慣れ」です。一回目で「うまくいかない。」とあきらめずに、失敗したら試行錯誤と作業を繰り返しましょう。
      少しずつ、品位も能率も上がってくるはずです。
      頑張ってみてくださいね!

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