2012年1月15日日曜日

接着、接着剤の話

前回の続き。
「切り離したパーツを接着する。」という話になるわけだが、ここでは、あまりためになる話は出来ない。理由はかんたん、「特にいいノウハウは無い。」からだ。

接着は、接着剤を付けて接着すればそれでOKだと思う。私はそれほど「パーツを接着する」のが得意な方ではないのかも知れない。
全面塗装することを前提にしてしまえば、多少はみ出しても、「アラは後でいくらでも修正できる。」ということが私の考えだ。
もちろん、はみ出さないに越したことはないが、初心者の方も、「あーはみ出しちゃったー」とあまり悲観しなくても良いのでは?というのが主なアドバイスだ。

私の接着の際の技術は少ないが、あえて紹介するなら

  • 接着する前に必ず仮組みをしよう!
パタパタと焦って作ると忘れる事もたまにあるが、やっぱり仮組みはした方が良いと思う。仮組みというのは「接着前に接着部を合わせてみる」ことである。
たったそれでだけのことだが、部品の「合い」の具合を確認できるし、「合い」が悪い場合は事前にヤスリなどで修正加工することもできる。
パーツ同士の「遊び」がどの程度有るのかを確認しておくことで、どういう合わせ方をすれば接着箇所の修正が最小で済むのか確認することも出来る。

  • 接着剤を凹み側に付けるとちょっと便利かも?

前の話ともつながるが、貼り合わせるパーツには大抵の場合、大きくずれたり、間違った組み方をしないように突起と凹みが設けられている。(無いパーツ、無いプラモデルもある)
接着剤は液体を刷毛で塗ったり、点を書くように押しつけるが、出っ張りのある面より、より平らな面の方が塗りやすい。ただそれだけのことである。

たったこれだけで、アドバイスが終わってしまうのはあまりにも悲しいので、接着剤の話をしようと思う。

私が現在使っている接着剤は2種類。

一つは、タミヤセメントに代表される、「模型用接着剤」。


これは、強い有機溶剤でプラスティックを溶かしてしまう物。接着剤が付いた面が溶けるので溶けた面同士を貼り合わせることで接着できる。
プラスティックが溶けて、有機溶剤の揮発と共に固まるので、うまくやるとかなりガッチリと接着できる。
ただし、はみ出した部分のプラも溶けるので、モールドが壊れる心配もある。

接着される両面に付けると両面しっかり溶け、さらに2度塗りによってガッチリ接着されると言われているが、私はあまりやらない。片側でも充分に接着できるし、はみ出しが大きくなってモールドを壊してしまうのが嫌だからだ。面倒だしね。
タミヤセメントの刷毛先はハサミやナイフでカットして使うと便利
ちなみに、最近ではこのタイプの接着剤にも、主成分「リモネン(柑橘抽出物)」で嫌な匂いの無いもの。「流し込みタイプ」など、機能性を追加したタイプの違うものもでているようだが、利用経験無し。




もう一つは、私がプラモデルを始めた頃は存在すらしなかった「瞬間接着剤」。
説明は不要かも知れないが、「瞬間的に凝固する樹脂」を乗せて貼り合わせると、本当に瞬間的にガッチリと接着される。
「接着剤自体が固まる」という特徴のため「はみ出した部分が盛り上がったまま固まる」という特徴がある。盛り上がった部分も比較的早く固まるので、私は接着時に「ティッシュをもってはみ出した部分をすぐ吸わせる」という方法で対応している。
盛り上がるという特性を逆利用して溶接痕の再現などに利用する人も多いようだ。

実は、「瞬間接着剤」と一口に言っても、本当に沢山の種類がありかなりその特性は違うので紹介しようと思う。(使用経験の無いものも有るので注意)

  • (強力)耐衝撃型

(使用経験なし)瞬間接着剤は、かなりの引っ張り強度をもっているが、実は衝撃にはあまり強くない。その辺を改善したものが、「強力タイプ」「耐衝撃タイプ」と紹介されている商品。
プラモデル、模型でも使っている人がかなり多い様だ。
私はスケールモデルの場合ここまで必要ないのでは?と思い採用していなが、ガンダムのように作成後にポーズを変える必要のある物。子供が遊ぶことを前提にしている場合などには向くかもしれない。
  • ジェル型

(使用経験なし)普通、瞬間接着剤は、水のように流動性が高い。当然、壁面のような部分に塗ると「垂れる」わけだが、そういう部分に使用する目的で開発された物のようだ。
もちろん普通に模型に使う人も多く、水のように広がっていかないので、モールドを作成するちょっとした、パテ代わりに使う人もいるようだ。
上記の「強力タイプ」と機能がセットになっている場合も多い。「強力=樹脂の量-多=粘度増加」なのかもしれない。
  • 低白色型

(使用経験あり)瞬間接着剤の特徴/欠点の一つに「白化」がある。あまり詳しくないのだが、瞬間接着剤が瞬間的に固まる理由は、「空気中で、ものすごい勢いで揮発する何か?」のおかげのようだ、しかし揮発する際に揮発物質が再付着するようで、周辺が火で焼かれたように「白化」する場合がある(白化は上に塗装することで隠すことが出来ます。)。
模型の小さいパーツを塗装後に、ちょっと接着したり、破損を修復されることに使われる事が多いためこの白化は非常にやっかいで、これがある程度軽減された物が低白化型
使用してみると、確かにほとんど白化せず、揮発性が抑えられているためか、匂いも低めで、固まる速度もやや遅めに感じる。
「瞬間」特性が減退しているのは残念だが、「白化」が嫌なので愛用している。
ちなみに、今回紹介した写真の商品はキャップ式なのでこの辺も大変便利。


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3 件のコメント:

  1. タミヤセメントの先はこうしたほうが確かに便利ですね!
    これは思いつきませんでした!!
    大変参考になります。ありがとうございます。
    早速試してみますね~

    ちなみに、白化防止は車のフロントガラス・戦闘機のキャノピーなどによく使われるそうです。

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  2. 麦イチゴさん、コメントありがとうございます。
    タミヤセメントの先端処理の元ネタは、、、(記憶が定かでないが)、
    実は、私が十代の時タミヤニュースを購読していました。タミヤニュースの内容は比較的アダルトで、考証や、モデラー紹介の記事がメインで、自分の興味と合わないと外すことが多かったんですよね。
    当時(20数年前です。)同時に刊行されていた、、、、名前が思い出せないんですが、模型店の店頭で(たしか)もらえる、小さな8~12ページ程度のモノクロ小冊子があったんです。この冊子は新製品の紹介がメインなのですが、初心者向けのtipが多数含まれた、素晴らしい冊子だったんですよ。
    今回紹介のtip、今後紹介する小技のほとんどの出所はここです!
    こんな、昔話も記事として書いてみたいんですが、、、、、。
    名前が思い出せない!誰かあの冊子の名前をご存じの方教えてください!!30年近く前です。まだミニ四駆の無い時代だったので「タミヤ・ジュニアニュース」ではありません!ナンかこの間っから引っかかってるんだよねー。情報求む!!!

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  3. 追加でもう一発!
    フロントガラスや、ウィンカーのクリアパーツの接着法ですが、私の友人のミニカー作成者の情報によると、「クリアー塗料を使う。」という手法があるそうです。
    接着剤を使うとどうしても白化したり、溶剤で溶け本来のクリア度が失われたり、しますよね。
    また、ウィンカーなどはクリアカラーで塗装したものがはげたりする心配もあります。
    そこで、「クリアーを塗装してはめ込む」というテクニックがあるようです。
    固着力は接着剤に及ばないでしょうが、もともとはまりがきつくなりがちなウィンカーなどには効果的かも!?
    私もまだ、試験していませんが、良かったら試してみてください。

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