2011年10月30日日曜日

ハンヴィー作成記11 造形のコピー

あまり進捗はない。
これまでの作業は二つのパーツコピー作成。


一つは、米軍の水用ポリタンク。もう一つは、ハンヴィーのアンテナ2本目。
ゲーム中に登場するハンヴィーには5つのポリタンクがのっている。
現在私が所有しているのは4つ(紹介したアクセサリーパーツセットなどから)。ということで、どうしてもポリタンクがもっと必要。
「どうしようかなー、また買うのもいやだなー」と思いながら色々調べていると、ガンダムやフィギュア関連の人がパーツをコピーするのに使う方法を発見。ミリタリーでも出来るんじゃないかと挑戦した見た。

その方法は、こちらの「おゆまる」と言う商品を使う方法。

こちらが、「おゆまる
ダイソーなどで売っている商品でもちろん100円。中に見える色の付いた板が肝心の商品で、「堅めのゴム」位の堅さがあるのだが、80度で3分ほど暖めると、グニャグニャに柔らかくなるというもの。常温で元の堅さになるので、これで作った型にパテを詰めて複製できる。

ちなみに元々は、「この商品そのものを型に詰めて遊ぼう」というものらしく、女の子のファンシーグッズなどのコーナーに置いてある。
色が何種類か有り「無着色」のものがおすすめだそうだ。理由は後ほど。

あっというまにぐでんぐでんです。
で、やってみた。
温まったおゆまるに、元になる造形を押しつける。かなりしっかり押しつけないと細かい造形には入り込まないので、短時間に思いっきりやったほうがいい。


で、パテを詰める。これまた、慎重にしっかり詰める。気泡が多いと後が面倒。
今回は、タミヤのポリエステルパテを使用したが、エポキシパテ、レジンの注入なども考えられるそうだ。
どれが良くて、どれがダメか?というのはまだ経験が浅いから分からないが、エポキシパテは硬化前も比較的流動性がないので、細かい造形には向かないだろう。レジンは液体なので、細かい造形には向きそうだが、このためだけに購入するのは、、、、と考え、今回は保留。
ポリエステルパテが最も汎用性がありそうだ。

注意点は表記時間よりも長めにしっかり硬化させてからの方がよさそう。
ポリエステルパテは、2剤の反応による硬化だが、揮発性も影響有りそうで「おゆまる」に面した部分の硬化にはそうでない部分よりも時間がかかる。焦って出すと、せっかくの内部造形が壊れる可能性がある。

取り出したものが、こちら。


写真で見て分かる、「本来の形状より飛び出して見える部分」(タンクのX状補強の端など)が「おゆまる」を押しつけた際に入り込んだ気泡部分で、
「本来の形状よりへこんで見える部分」が、パテ詰め込み時の気泡となる。
ポリタンクの蓋は肝心の部分が気泡でつぶれていて、プラで作り直した方がよさそう。

おゆまる形成の総括としては、「なかなか面白い」と言ったところだが、やはりミリタリーの顔や今回のような細かい造形はやや難しい感じがする。

細かい部分は気泡が入りやすくどうしても壊れてしまうという印象だ。こうなるのが嫌なら、出来上がったおゆまる形成に湯口を切り取ってレジンを注入するのが一番かも知れない。

今回のような、細かさを持たないものなら、かなり面白い使い方が出来る。
自分がエポキシパテで造形した、「バッグ」や、「土嚢」の類なんかは、パテを詰めて放置するだけで結構簡単にコピーが出来てしまうので役に立つだろう。


今回の作が、ミリタリージオラマに使えるクォリティのものかどうか?は、その人なりの判断があると思うが、おもしろいので、使ってみようと思うが、気泡埋めなどの後処理は結構大変だ。
新入荷したGSIクレオスMr.溶きパテ 40mlが大活躍してる。

もうひとつのコピー品は、アンテナの基部。
ゲーム中のハンヴィーにはプラモデルには無い2本目のアンテナが運転席後方からつきだしている。アンテナ自体は真鍮線で作れば問題無いが基部の造形をいい加減にしたくなかったので、キットに付属しているものを真似て作成してみた。

アンテナのコピー作成
キットのランナーを細く削りだし、手持ちのルーターにはまるサイズにする。このランナーをルーターで回転させ、ヤスリを当てる。つまり、ろくろの原理で削りだした。


今回作り出したのがこちらの二つ。地味すぎて、はかどらない作業のため、なんか盛り上がりに欠けるが、これらが、車両にくっついたときに期待して、地味な作業を続けたいと思う。


あとは、ドアー裏の加工。プラ棒、プラ板、真鍮線、のばしたランナー、紙という構成の単純なもの。
よく観察してみると、ハンヴィーのドアのモールドは表裏いっしょ。どうやらハンヴィーのドアはアルミ1枚板で構成されているようだ。我々の乗る車のように内張は無い。
外からドアーを開けるためのギミックも、内から開けるギミックも共通なようで、その構造は全て内側のノブ付近にある。
スプリングやらステーやらが見え、当初それらの造形も作ってみたいと思っていたのだが、断念。今回は比較的シンプルに終了させたい。このままじゃいつ終わるかわかんないしね。

ちなみにガラス窓の開閉は、ダイヤルをゆるめて下に下げるという極めてシンプルなもの。縦に配置したプラ板はスライド時のレールになるもののようだ。

運転席の扉だけ、裏の造形がないのは、これを取り付けると、またしても運転手に当たるため。今回はドアが閉じられなくなる。
調子に乗って最初に作ったドライバーは最後まで鬼門になりそうだ。

ちなみに同時進行で、三人目のフィギュアも作成中。次回はその辺を紹介しようと思う。


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2011年10月27日木曜日

世界のモデラー CALVIN TAN(カルビン・タン)

今日は前に紹介したCALVIN TAN(カルビン・タン)氏の話をしようと思う。
私が10代の頃から世界中に素晴らしい、モデラー、ジオラマビルダー達がいた。
タミヤニュースなどで、彼らの作品を良く目にしたが、日本のジオラマ、フィギュア作成者達とは違う独特の、コントラスト、技法を用いた作品が多かった。

私の周りには「くどい」、「やりすぎ」といった否定的な意見が多かったが、私個人としては、ヨーロッパのフィギュア作成文化、技術は独自の歴史を持つ素晴らしいものだと、と思っていた。
「くどい」という意見はある意味間違いではないのかも知れない、しかし、多くの人が「くどい」と感じるのはズームアップされた写真を見た際の話であり、ほとんどの人は、これらのフィギュアを実スケール、直に見る機会は少ない。
1/35のフィギュアは非常に小さいため、肉眼で見た場合、やや「くどい」くらいでないと、表情が伝わってこないのが事実だと思う。

さて、初っ端から大きく脱線したが、現在海外で活躍する、ジオラマ、ビネット、AFV、ミリタリー・フィギュアのビルダーの中で、最も著名な人物と目されるのが「Calvin Tan」氏である(これはあくまでも、個人的見解である。)。

私が彼の作品を初めて見たのは、「Alpine Miniatures」のレジンフィギュアに付属したリーフレットである。
アルパインのレジンフィギュアは、作成そのものは単純なので、「作成説明書」は付属しないが、「塗装例見本」としてカラーの小さなリーフレットが付属する。

カルビン・タン氏は、アルパインの塗装見本を多く手がけており、リーフレット側にも彼の名前が明記されている。
あまりにも素晴らしい塗装だったので、彼の名前をインターネットで検索した結果たどり着いたのが、彼のブログであり、著書であった。


彼が最も得意とするのはミリタリーフィギュアではあるが、1/16か?あるいはそれ以上大きいと思われる「バストモデル」。1/35のビネットを多数作成している。

ブログでは彼の新作が次々と紹介されており、中にはちょっとした技術解説までしてくれているページもある。
私のACU迷彩塗装も彼の技術を参考にさせて頂いている。
彼は「フィギュア・ビルダー」ということで、塗装技術はもちろんだが、フィギュアのディテール作成のtipなども多数見ることが出来るので、興味のある人は隅から隅までクリックして確認しても飽きない、素晴らしいブログである。
なお、今回この記事を書くに当たり、「大胆だが、リンクするにはマナー」と思い、Calvin Tan氏に直接メールを送り、リンクの許可を問い合わせたところ、快く引き受けて頂いた。いい人である。

こちらは、彼の唯一と思われる著書。ミリタリーモデラーにはお馴染み「Osprey Modelling」の「Modelling Waffen-SS Figures」



アマゾンと楽天ブックスを並べてみた。楽天ブックスはやや高め。
私の持っている本の写真もいくつか並べて解説してみたいが、やり過ぎると、著作権にひっかかりそうなんで残念だけどさわりだけ。


本の中では、上記の写真のビネット、4作品の作成過程が詳細に解説されている。
いずれの4作品も旧ドイツ軍のSSを扱っており、彼らの迷彩服が緻密に塗られている。
どれも、緻密、リアルであるだけでなく、コントラスト、バランスが計算されて芸術的だ。


こちらは、顔塗りを紹介している。彼は、フィギュアだけでなく、基本的に全ての物体を「ブラック」で塗りつぶし、その上に「ホワイト」をドライブラシすることにより、最初に「最も深いシャドー」、「ハイライト」の基礎を作る。
その後に、「ダークなベースカラー」、「ベースカラー」を薄く、時にはドライブラシを使いながら着色していく。詳細を塗っていった最後に、再びハイライト、シャドーに彩色する。というのが基本的な技術になる。
詳細は是非本を読んで欲しい。
(ちなみに、本書登場ビネットの一つに、車両の一部が登場するが、こちらも全面フラットブラックからスタートしていた。)

一番暗い部分は、当然一番へこんだ部分にあるわけなので、一番へこんだ(塗りにくい)、最も暗い部分の色から着色していくと言う方法は、理にかなっている。

彼がこの技法を用いる理由としては、「下地色の違いにより上に塗った色の発色は違ってくる。」ということらしいが、私が試した感じとしては、黒に白のドライブラシを掛けることによって初期段階でモールドの詳細を確認する意味合いもあるのではないか?と考えている。ハイコントラストの下地を作ることで、その後、モールドに合わせて、着色に変化を加えることが非常に容易になる。

一般的フィギュアを作る人の多くは「黒」の上に他の色を乗せたら「発色が悪くなる」と思う人も多いかも知れないが、その辺は「業界違い」の部分もある。また、ミリタリフィギュアを塗装する場合よく使われる「エナメル系塗料」は下地の隠蔽力が強いので、その辺は彼の著書でもわかるが、上塗り塗料の濃度の調整が非常に重要なポイントになる。

私はタミヤのエナメルカラーで、彼の手法を真似ているが、隠蔽力があまりにも強いので、「下地処理に意味があるのか?」と疑問に感じる部分もある。
ただこれも、何体か塗ってきた経験で、「上塗り塗料の濃度」「筆に付ける量」などで、かなり効果に違いが出る事が分かった。
顔の詳細塗りにおいては、上に行くに従って、薄く、筆に付ける量を少なくして、更にそれを数回に分けて塗り重ねることで、同じ色を塗った場合でもかなり印象が変わる。

彼の利用するのはクレオスのエナメル(本書では「GUNZE SANYO(gunze sangyoの誤り?)」となっている)のベース塗料に、ハンブロールで細部を塗るのがスタイル。ハンブロールは、いったん乾燥してしまうと、「上から溶剤を塗っても剥がれてこない。」という特性がある。溶剤揮発ではなく、酸素による反応というハンブロールの特徴が、彼の塗装法のベースになっているのかも知れない。

単純に、彼のこの手法を真似ると、ドライブラシ時の塗料ムラがガビガビになり、完成時まで後を引くはめになる。真似る場合、ドライブラシ時の、塗料濃度や後の塗装時の工夫が必要になるだろう。

ちなみに、本書内でも、確信と言える「目の塗り方」については、「目を塗る」程度にさらりと流されてしまっている。ま、その辺はしょうがないか!


上記写真は同書で紹介されている加工技術の一つ。
彼はタミヤのアクセサリーをよく利用しているようだが、上記写真では、「ドイツ軍マップケース」のサイドのモールドにご不満のようで、サイドにヤスリでへこみを入れ、その上にパテとシンナーでシャーリングを造形する様子が解説されている。

本書では、塗装の解説、フィギュアの作成、修正の記事がおおよそ半分半分の構成となっていて、「塗装よりも、モールド修正の技術がほしい」という人の欲求にも大いに応えてくれる。

日本でもよく知られているフィギュアビルダーだが、彼の詳細なテクニックを、彼のホームページや、紹介の本の中で、ぜひ学習研究して欲しい。
こういう、細かい作業、細かい技術により、世界的なモデラーになるのだなー。などと思いを巡らせると、制作意欲が湧いてくること、間違いなし。

ミリタリー・フィギュアを塗装をする人、これから塗装を目指す人、今よりランクアップしたいと思っている、全てのモデラーにお薦めしたい本である。



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2011年10月26日水曜日

レビュー タミヤ 1/35 アメリカ現用歩兵 アクセサリーパーツセット

今回は久しぶりに製品レビュー。
この間、ミマツトーイで購入してきたものだ。
はっきりいって、今一生懸命別のものを組んでいる最中なので、取り立てて欲しいものは無かったのだが、塗料ばっかり買うのもなんだかなー、と思ってこのキットを購入。
購入動機は、まあ、当分つきあうことになる予定の「現代米軍」ものだっていうことが一つ。
もう一つはこのセットが、「タミヤ製」のアクセサリー+戦車兵2、に、モールドに定評のあるICMのフィギュア4体がセットになっているという変わり種だったからだ。
ICMはウクライナのプラモデルメーカーだ。
ちなみにICMのこの4体フィギュアセットはこちらと思われるが、現在は入手が非常に難しい状況。ただし、価格的には、タミヤを買った方が断然お得。おっといけない。タミヤもスポット販売という製品なので、「ほしぃー」と思ったらお早めに。
下の写真がキット内容。


 右側にあるのがタミヤのアクセサリーキット。このランナーセットは2個入り。
フィギュアは戦車兵の装備となっており、アクセサリー類もM1、M60と合わせるにふさわしい細々としたものや、SABOT、HEAT弾や弾薬ケースなど。105mm、120mmの砲弾がそれぞれあるので、戦車に合わせるときは注意。
双眼鏡など、割と手に入りやすいアイテムが多いが、「万力」なんていう変わり種もあってこういうのはうれしい。
付属するライフルは、ベトナム戦争以外では割と役に立たないM16A1でなく、M16A2となっていて、利用幅は広いのでは?まあ、外見上の違いはほとんど無いのだけど。
あとは、装備品に付く小さなデーカール集と、レーションの段ボール。私は、現代米軍ばっかり買っているせいか、このレーション段ボールがやたらとある。

写真右のランナーがICM製のフィギュア4体。パッと見ただけでモールドのシャープさが分かる。
下の写真2枚は、ICMのフィギュアのモールド
その下の、大きい写真がタミヤの戦車兵。あからさまにタミヤ負けてます。
こういうフィギュアを1つのパッケージにセットするというのは、どういうモンだろう?
今や海外メーカー最盛期とはいえ、タミヤさん!その昔は世界一と言われたメーカー。プライドってものがあるでしょう!!


下はタミヤのM16A2、右はICMのM16A1。
タミヤのモールドは細かいが、変なところにイジェクトピン後が、、、どうせならストックとか、後から加工しやすい場所にして欲しいなー。

実は、タミヤの箱絵のM16はすべて、30発のマガジンのイラストとなっているが、実際のキットは、ICMフィギュアにセットされたM16は20発マガジンとなっている。
写真のM16のグリップがないのはフィギュア側の握った手にグリップが付いてるため。
「使い回しが出来ない」という不便さはあるが、リアリティを追求すれば当然こうなるだろう。
タミヤの手は持っているんだかどうか分からないのが昔から不満だったなー。



まあ、1/35ミリタリー業界そのものが寒い状況なので、タミヤも新作が非常に少ない状況。結果的にますます、冷え込み、今回のICM、ドラゴンモデルスのgen2など海外メーカーのパワーが圧倒的に見えてしまうのは、ある程度しょうがないのかも。
今回色々調べて初めて知ったのだが、1/35スケールはもともとタミヤの自社規格の製品だったらしい。ヨーロッパでは1/32が標準的であったのだが、種類が豊富で、形成の美しいタミヤ製品に多くのモデラーがシフトしていったため、ヨーロッパのメーカーもこれに追従したものだそうだ。
言わばデファクトスタンダードというわけ。
そういう、歴史的な背景から見ても、田宮さんもOEMのセットでお茶を濁していないで、「これぞタミヤー」というようなパンチ力のある製品を期待したいものだ。

ところで、今回紹介した商品は、2008年発売のやや古い商品でもある。
海外の多くのメーカーが続々と新作を投入する中、「タミヤの今」が見てみたい気分になった。

って、調べたら、タミヤの最新作はこれ?!!?
ちょっと考えちゃうなー。

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2011年10月25日火曜日

ハンビー作成記10 チョコチップ迷彩を塗る。

あまり見せられるものもないが、ちょっと更新。


伍長の体を塗ってみた。

今回もゲーム中のキャラクターに準じて、6Cデザートカムフラージュ。
アフガニスタン軍にこの制服があるのかどうか不明だが、このカムフラージュはかなり古い米軍のもの。
デザートストーム作戦。いわゆるイラク戦争のときに米軍が着用していたカムフラージュだが、アメリカの砂漠で実験して採用された迷彩服で、実際の戦場となった中東の砂漠とは大変に奮起が異なったため、効果が低く、兵士たちの間でもえらく不評で、その後中東の砂漠に合わせた3Cデザートが採用された。

6C、3Cというのは「それぞれの数の色」と言う意味で、俗称では6C=「チョコチップ」、3C=「コーヒーステイン(コーヒーのシミ)」と呼ばれている。

今回塗装の、チョコチップ迷彩は、もちろん初めての塗装となるが、6色に塗り分けられた、非常に賑やかな迷彩服だ。

またしても反省点が多い。
まず、いきなりベースカラーとして塗った、「フラットブラウン」の混ざりが悪かったのか、グロスになってしまった。一度こうなってしまうと、マットに変えていくのが結構難しい。一部剥がしてみたり、マット性の強い色を塗り重ねたりしてみたが、やはりなかなか、完全なマットになってくれない。
しょうがないので、次の色へと移行していった。

6Cデザートはブラウン系が2色、サンド系が2色、アクセントとなる石模様とその陰色の合計6色となる。
手元にあるタミヤのキットの6Cデザート塗り分けは「フラットブラウン」「レッドブラウン」、「デザートイエロー」「デッキタン」、「バフ」「ブラック」となっており、今回はそのまま、その指示に従って塗ってみた。

作業経緯としては、
「フラットブラウン」→「デザートイエロー」→「デッキタン」→「レッドブラウン(持っていないため「ブラウン」+「デザート」)」→「ブラック」→「バフ」の順

結果的には、雰囲気はなかなか出ていると思うが、リアリティーは今ひとつ。

前回のACU塗装の時もそうだったが、迷彩服に関してはあまりコントラストを強くしない方が、リアルに仕上がる気がする。

車両のように、ペイントされたものでは無く、迷彩服は生地を染色したものなので、どの色にも結果的に布地の同じ風合いが出るはずだ。

今の考えでは、迷彩を塗る際には全ての色に、共通の布地色を同量程度混色して、色の共通感を出していったら良いのでは?ということを検討中。
例えばデザート系なら、全ての色に「バフ」を混色、ACUなら「ライトグレー」を混色、といった感じ。

いつまでも仕上がらないので、今回は、剥がしての塗り直しはなしにして、この上から、同系統の色を薄く盛っていこうか?と考えている。

ブラウンのマット感の無さは、最後まで足を引っ張っている。
これは当たり前と言ってしまえばそれまでなのだが、マットであるべきところがグロスだったり、グロスであるべきところがマットだったりするのは非常に許せない。
「色が違うよ。」より嫌だ。

色が実物と違うのは、絵画の世界と同じで、「オリジナルな色味」で、説明が付くのだが、グロス感の違いは、模型の持つ「リアリティ」の領域を台無しにしてしまう。どんなに上手に塗っても、「テカテカのコットンシャツ」なんて許せないのだ。

というわけで、何とかブラウンをマットにしたい。

ところで、塗料においてこういう事は、良くあること。
私の個人的感覚としては、「ラッカー」「アクリル」はこういう事が起こりやすい(特にラッカーにおいては、マットカラーの厚塗りは厳禁)。というイメージだったのだが、今回はエナメルによる発生で、ちょっとショック。

単純に混ぜる量が悪かったのか?
個体差でこういう製品が出来る可能性があるのか?
色によって使われる部位の質を考慮して、フラット色でもフラットベースの量が調整され得ているのか?

自分でもはっきり分からないので、この辺の情報があったら教えて欲しい。
ちなみに、フラットブラウンには、フラットベースを追加した。


「スケール感が分からんぞ」と言う人のために、爪楊枝を抱っこさせてみた。 

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2011年10月23日日曜日

ミマツトーイ

今日は、私の誕生日です。
まあ、そんなことはどうでもいいんですが、たまたま日曜日と重なり、妻や子供と「どっかに買い物でも行くかー」という雰囲気だったので、「今日は俺の誕生日だから、俺の行きたいところに行く。」と、いう身勝手理論を展開、秋田市のプラモデル屋探訪に出かけることに。

とはいっても、やっぱり様々なコブがくっついていると、なかなか思い通りにはいかない。結局、一度行ったことのある「ミマツトーイ」一軒を訪れるにとどまった。

大きな地図で見る

ミマツトーイ」は、小さなお店だが、その外見も、中の品揃えも昔ながらの、模型屋、プラモデル屋、を思わせる作り。
すぐ近くに、「自衛隊秋田駐屯地」や、「JR東日本秋田総合車両センター」があるなど、非常に意味深というか、面白い立地にある。

店内は、店の中央、アイランド状にショーケースがありその真ん中で、店主が本を読んでいる感じ。4面と真ん中の棚には沢山のプラモデルが山積みになっている。
前回来たときは、おばちゃんが店番をしていたが、今回は、おじちゃんだった。私が言うくらいだから、どちらかというと「おじいちゃん」「おばあちゃん」のイメージで、たぶん二人ともプラモデルにはそんなに詳しくない。

いつもなら「私のブログで紹介させて。」正面切ってお願いするところなのだが、前回のおばちゃんも、今回のおじちゃんも、決して愛想のいい感じではなく(これは、単純に人見知りな私の思い過ごしかも知れないが、)、ご挨拶するのにもやや気が引けた。
「秋田市内で、これくらいプラモデル在庫してるとこ、他にあります?」と聞いても「最近は無いね~」くらいで、面白そうな話も出てこなかった。

で、ろくすっぽ挨拶も出来なかったので、こっそり写真を撮ってきた。


短時間でぱぱっとやってきたからから、ピンぼけだが許して下さい。こういうのを盗撮って言うのかな?

ちなみに、ざっと見た感じでは、
ガンダム、車、バイク、AFV、飛行機、と一通りある感じ、塗料もクレオス「ラッカー」「水性」、タミヤ「水性アクリル」「エナメル」、が一通りそろっており、ガイアカラーも見られた。
タミヤ専門の私の見地では、タミヤカラーも60番過ぎくらいまでは一通りあるが、その後のカラーは客注のあまりが箱のまま置いてある感じで、新しいカラーは手に入りにくそう。

プラ板、プラ棒、パテ、といった加工用品は一通りそろっており、私には嬉しかった。
私が一生懸命「パテ」を探していると「何さがしてんの?」って感じで、声を掛けてくれ「パテはー?」と聞くと、「あーそこにあるよ。」って感じで指した先には4~5種類のパテが1個づつ入った袋が?
「その中のヤツは在庫あるヤツだから。どれがいい?」
この辺の感覚も「昭和」だ。

三国志ガンダム、タミヤのミニ四駆、痛車、痛機(そう呼ぶらしいが、なぜそう呼ぶのかは知らん。)なども一通りそろっており、現代需要にも対応していて、それなりに仕入れもしている印象である。

ただ、家の子供達は、「LBXが無い」と不満そうだった。

やっぱりこの辺が、町のちっちゃいプラモ屋さんの限界なのかも知れない、狭い店の中に、さほど売れないプラモデルを大量在庫するのは大変だが、一番売れ筋のガンダム、プラモデルの在庫量は、スペースの関係で、量販のおもちゃコーナーにかなわない。非常にいたいジレンマである。

個人的には無愛想なおじいちゃん達にも好感が持てたし、がんばって欲しいなーという気持ちになった。客の量は少なそうだが、こういう店が無くなったら、本当にプラモデル業界崩壊ではあるまいか?

いくつかのフィギュアと、加工部材を購入して、今回のツアーを終了した。

秋田県内のプラモデル好きの方は、是非、一度は足を運んで欲しいお店です。

インターネットショッピングで、一品狙い買いではない、「AFV専門だけど、何となくお店にあった飛行機を買っちゃってさ~」なんて感じに、自分の裾野を広げていくには、やっぱりこういうお店に通うのが一番!

自分のプラモデル最盛期を思わせる、タイムスリップしたような雰囲気を充分に楽しんできました。

なお、「うーん、こういうツアーには今後は、妻子は連れて行かないことにしよう。」とタイムスリップ後に思いました。

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2011年10月22日土曜日

ハンヴィー作成記9 伍長を塗る。

タイトルの通り「塗る」。

そのまえに、アラブ人っぽい顔を選んでは見たものの、塗る段になって、顔を眺めているうちに、どう見てもアメリカ人の顔に見えてきた。
パテで付け加えたヒゲも立派なアメリカン人を強調するばかり。
ゲーム中のイブライム伍長をじっくり眺めて、顔を整形する決心をした。

しかし、なにぶん1/35の顔!ちっちゃいし、失敗したくないので、あまり大胆なことは出来なかった。
まずパテを盛って、鼻の先端を丸く。そして小鼻を大きく作り上げる。
違和感がないかどうかの、確認のため、削っては塗り、ほんのちょっと、削っては塗りを、数回繰り返す。さすがに顔なので、マンガみたいにはしたくない。

さらにもう一カ所、ヤスリで削って、頬の肉付きを調整した。

で、塗装。
私のフィギュア塗装は、まず真っ黒に塗る、そして、白をドライブラシ。


この方法は私のオリジナルではなく、「カルビン・タン・メソッド」という手法で、現在世界で最も有名な、フィギュアモデラー。カルビン・タン氏の手法だ。
詳細は、質問があったときに教えます(なんか上から目線)。


下地、ベースカラー、で目を入れたら、ゾンビみたいになるが、ここは我慢。
で、集中しちゃったせいで、写真が無く、いきなり出来上がり。


はっきり言って、ゲーム中のイブライム伍長とは似ていない。サダム・フセインみたいになってしまった。サダム?アラブ人じゃないか。間違ってなかったんだなー。
結構いい感じに塗り上がった。少なくとも前よりいい。
こんなに、いい感じに仕上がるんだったら(自画自賛)アゴなんかも、整形すれば良かった。
彼のボディーはこちら。


こちらも、真っ黒に白をドライブラシ。ドライブラシをすると形成のまずいところなんかも目立ったりするので、一作業前に戻って、ナイフを入れたりする。
またしても、削って塗り、削って塗りの繰り返し。

M16-A4の出来は今ひとつ。紙製のストラップを取り付けてお茶を濁した。ストラップは瞬間で固めてそれらしい形に。

こんな事をちまちまやっているので、ハンビーの方は、全く進まず。
しかし、フィギュア作成や塗りは楽しい。自分は模型作るより、こういうことが大好きなのだと改めて確認した。

ハンビーが出来てもいないのにこんなことを言うのもなんだが、次作は、フィギュアだけにしようかなー。

ちなみに、私の顔は、新しい顔が塗り上がったら入れ替えることにしてますので、よろしく。

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2011年10月21日金曜日

ハンヴィー作成記8 棒人間イブライム伍長その後

実のところ、フィギュアをの造形も含めて、「パテで作る」のは、出戻る以前、全プラモ歴を含めて初めてのこと。
前回、骨だけのフィギュアの写真をアップしてみたものの、自分の技量でフィギュアの「姿勢」、「服のシワ」、「装備」などを作ることが可能なのかかなり不安だった。
まずは腕の針金にエポキシパテを巻き付けて腕を作る。
グローブをした手の部分は、トランペッター 1/35 PMC 要人警護オペレーターのものを使用。
トランペッターの製品の多くは手首の部分が切り離し形成になっており、こういう作業の時は大変に便利だ。
腕が出来たフィギュア。四股を踏んでるみたいに見えなくもない。
イブライム伍長は、腕まくりをしている。袖の形成は後から又パテ盛りをしようと思ったが、実際には最初に太めに持ったパテから削りだした方が遥かに楽であることが判明。
これに、ボディーアーマー、アフガンストール、アリスベルトなどを追加していく。
で、出来たのがこちら。
自分で想像していたより、良くできた。ラッキー


これを更にナイフやらヤスリやらで削りだし、シャープに仕上げていく。
せっかく作った背中のモールドだったが、イスに当たることが判明し、かなりの部分までヤスリで削るはめに。

追加でベルトの一部、腹部のポーチを作って、マガジンを入れ接着。実際のイブライム伍長は6個のマガジンを詰めているが、入らなかったので、妥協して4個に。


余ったパテで、伍長のヒゲを作成。あまり派手に盛ってしまうと、スーパーマリオみたいになりそうで難しい。

なかなか楽しい作業であり、エポキシ形成に自信が付いてきた。
また、今回、このフィギュアを作るに当たって、エポキシパテ2種類、ポリエステル系、アクリル系のパテと、4種類のパテを試しながら使っている。
もうちょっと経験を積んだら、パテの考察なんかもしてみたい。

おっと、訂正が、前回の記事で、「彼の武器はSR16」と書いたが、これが誤りであることが発覚。彼の所持武器は現在も海兵隊で使われる、「M16A4」という武器のようだ。道理で銃身部分が長いと思った。
当然そんな武器は持っていないので「タミヤ 1/35 アメリカ現用陸軍歩兵セット 」の「M16-A1」から加工して作成してみたいと思う。

同時進行のつもりがさっぱり進まないハンヴィーの方は、ドアーの裏面詳細写真を見つけてしまい困っている。


この造形を採用すべきか!??道のりは遠そうだ。

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